2017年、京都労山の案内で芦生杉観察会に参加した。

杉は大きくてびっくりしたが、それ以上に伏条台杉の成り立ちを知り、大感激。

井ノ口山の大杉

芦生杉には2種類ある。多雪の裏日本は雪の重みで枝が地面に着き、根付き成長するので横に広がる杉となる。

一方、京都特有のものは、南北朝以前、杉は1m程度の高さで切り取られ、神社仏閣のために出荷された。

切られた杉からはヒコバエが出て、その後大きく成長すると再び切られて出荷される。

約100年毎にこれを繰り返すとやはり杉は横に広がる。

奇跡は南北朝以後起きた。以後、挿し木の技術および杉の品種改良が進み、上記のようなヒコバエの杉は忘れ去られた。

結果、700年以上人の手から逃れすくすくと成長することが出来た。お陰で今、我々は奇妙な大杉に感激している。

下記の写真、真ん中の杉は700年前の杉 その廻りの杉は普通の杉、DNAはいっしょだが

切られた杉と切られてない杉の違いである

下記は8種類の樹木が宿る、宿杉 樹木は杉に絡みついたが杉は成長を続けたため、根が引っ張られている

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